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ファイルフォーマットモードについて |
2002.07.10改訂 |
DVカメラと接続してDVダビング可能な[VTRモード]、Macに接続すると外部HDDとして認識される[ファイルフォーマットモード]の双方を備えたDV MasStorですが、ここでは[ファイルフォーマットモード]についてご紹介します。
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続いて、DV MasStorの特徴の中で、最大のポイントである「ファイルフォーマットモード」に関し、詳しく見てみましょう。
ドライブのフォーマット
Macから見ると、FAT32(Windowsの標準フォーマット形式のひとつ)でフォーマットされたHDDに見えます。
MacはFAT32でフォーマットされたボリュームも読めますので、ちゃんと認識できるわけですね。
このように、外部HDDとして認識されますから、読み出しは自在です。
ただ、書き込みはできない(すなわち、Read onlyのHDDとして認識される)という仕様なので、編集後の作品をDV MasStorに書き出すためには、[VTRモード]に切り替えてDTV編集ソフトからDV書き出しを行う必要があります(DVカメラに書き出す手順と同様)。
この点はすこし残念なのですが、でも、Mac側でファイルを生成したって[VTRモード]に戻したときにDV MasStarが再生不可能なファイルだったら意味がないし、トラブルの原因にもなりますから、こんな措置を取らざるを得ないことは理解できます。
2002.07時点の注意
今回お借りしたDV MasStor(Ver.4 リリース直前版)では、DV MasStorはMac OS Xでは認識されないようです。Disk Utilityが立ち上がって、「初期化しますか」と尋ねてきますが、もとよりファイルフォーマットモードでのDV MasStorは書き込み禁止なので、初期化できるはずもありません。
ファイル形式
ファイル形式は、DVネイティブ(DVストリーム *.dv)で記録されています。また、9分(2GBの壁)を越える映像に関しては、2GBごとの連番ファイルになります。
下図ですと、S0001、S0002、S0003、S0004、S0005、S0006、がそれぞれ「シーン」となっています。
シーンS0006の場合、計60分が1シーンなので、S0006-01.dvからS0006-07.dvまで2GBごとに分割されています。
FAT32ならファイルフォーマット自体は2GB以上のファイルも許容するんですけどね。なにか別の制約があるのでしょう。
DV MasStor内にある「9分52秒26フレーム(容量は2GB)」のDVファイルを、Mac純正内蔵HDDにコピーしてくると、7分16秒掛かりました。これでは、
● 「実時間の2/3」にしか短縮されていないなあ
(これだと、60分のファイルをコピーすると40分掛かる計算)
● どうも「普通のFireWire HDDからのコピー」に比べて遅い気がする、
と思いましたので、さまざまな条件でベンチマークを採ってみました。
テスト機種 | ||
PowerMac G4 733MHz(Digital Audio)、1GB RAM | ||
使用ドライブ(いずれもMac拡張フォーマット(HFS plus)) | ||
純正内蔵HDD | ||
IBM DLTA 307060(60GB 7200rpm) | ||
FireWire HDD(速) | ||
IBM DLTA 307060(60GB 7200rpm)をFire Rack (ATA66)に装着。 | ||
FireWire HDD(遅) | ||
IBM DLTA 305040(40GB 5400rpm)をFire Rack (ATA66)に装着。 | ||
RAID HDD | ||
2台のIBM DLTA 307060(60GB 7200rpm)をAHARD RAID66 AEC-6860Mでストライピング |
まず、DV MasStorと普通のFireWire HDDとの間で、読み込み側ドライブの性能(Read性能)を比較を行いました。
読み込み側ドライブ
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→
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書き込み側ドライブ
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ファイル(9'
52'' 26f)
コピーに要する時間 |
DVMasStor
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→
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純正内蔵HDD
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7' 16''
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FireWire
HDD(遅)
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→
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純正内蔵HDD
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4' 28''
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その結果、案の定、DV MasStorからのファイルコピーは、普通のFireWire HDDからのファイルコピーに比べて、相当遅いことがわかりました。
念のため、書き込み側ドライブを結果1よりも速いRAID HDDに変えてみますと、
読み込み側ドライブ
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→
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書き込み側ドライブ
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ファイル(9'
52'' 26f)
コピーに要する時間 |
DVMasStor
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→
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RAID HDD
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7' 07''
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FireWire
HDD(遅)
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→
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RAID HDD
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2' 52''
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結果 2に示すとおり、DV MasStorと普通のFireWire HDDとでは、ファイルコピー性能において大きな差があることが明らかになりました。
結果 1と結果2から、読み込み側ドライブ(Read性能)と書き込み側ドライブ(Write性能)の双方が、ファイルコピー速度に影響を与えることが読みとれたので、次に、書き込み側ドライブの影響(結果 3)、読み込み側ドライブの影響(結果 4)をそれぞれ調べました。
読み込み側ドライブ
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→
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書き込み側ドライブ
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ファイル(9'
52'' 26f)
コピーに要する時間 |
DVMasStor
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→
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RAID HDD
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7' 07''
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DVMasStor
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→
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純正内蔵HDD
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7' 16''
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DVMasStor
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→
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FireWire
HDD(速)
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7' 37''
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DVMasStor
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→
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FireWire
HDD(遅)
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8' 51''
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結果 3を見るとわかるとおり、書き込み側ドライブの性能が向上するにつれ、ファイルコピー速度の向上してゆく傾向は読みとれます。
しかしながら、なんといっても、結果 4(4a、ab)を見ると、読み込み側がDV MasStorの場合、(遅いケースだと9分近く、速いケースでも7分掛かるなど)相当遅いことが顕著です。
読み込み側ドライブ
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→
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書き込み側ドライブ
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ファイル(9'
52'' 26f)
コピーに要する時間 |
DVMasStor
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→
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FireWire
HDD(速)
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7' 37''
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FireWire
HDD(遅)
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→
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FireWire
HDD(速)
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3' 38''
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読み込み側ドライブ
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→
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書き込み側ドライブ
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ファイル(9'
52'' 26f)
コピーに要する時間 |
DVMasStor
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→
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FireWire
HDD(遅)
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8' 51''
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FireWire
HDD(遅)
|
→
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FireWire
HDD(遅)
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3' 31''
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ということで、まとめますと、
● DV MasStorからのファイルコピーが遅い原因は、DV MasStor側に主な原因があるようです。
・DV
MasStorのフォーマットが(HFS plusではなく)FAT32であること?、
・DV MasStor搭載HDD自体が遅い?、
・DV MasStorとMacとの間のFireWire通信に問題がある?
・DV MasStor側の送り出しに問題がある?、Macの受け側に問題がある?
などといった可能性が考えられますが、いうまでもなく、定かではありません。FAT32ネイティブのWin環境でのテストは今回は時間切れのため実施していません。
また、DV MasStorからのファイルコピーが遅いことは容認するとして、その場合、
● Mac側で高速HDD環境で受けることで、若干の高速化が図ることができる
が、普通のFireWire HDDと同等の速度までに改善(回復)させるには至らない
といったところが、ベンチマーク結果から読みとれました。
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Yasushi SATO |
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